こんにちは、リッキー徳永(@ricky7co)です。
小室圭さんで話題のアメリカロースクール留学。有名私立大学の授業料は年間690万円とも言われ、かなり高額です。
しかし、高い教育の質を保ちつつ、お得にロースクール留学する方法があります。それが、州立大学の「居住者枠」を利用する方法です。
アメリカの私立大学は高額なのが当たり前
日本と同様に、アメリカの大学にも公立と私立があります。
大学ランキング上位に出てくる大学は一流私立大学が軒を連ね、その授業料はかなり高額となり年間600万円以上は当たり前です。
質の良い教育はお金がかかるというアメリカの文化を象徴してると言えるでしょう。
優秀な教授陣の獲得や図書館のように勉强をする環境整備のために、学校側も投資をしているのです。
しかも、高額な授業料で有名な米ロースクールは、JDコースを卒業するまで3年かかります。
そうすると授業料だけで合計1800万円以上、それ以外に書籍代、住居費、食費などもかかります。
一般家庭であれば現実的ではない金額となってしまい、ローンや奨学金でその一部を賄う学生も多いのが現状です。
小室圭さんが通っているニューヨークのフォーダム大学の学費の詳細はこちら。
2つの価格が設定されている州立大学
アメリカの州立大学には授業料の価格表が2種類あります。
ロースクールも同様で、その価格は学生がその州の居住者かどうかで変わってきます。
州立大学は公立であるため、州内の居住者に門戸を広くしています。税金が使われているわけですからそれは当然と言えるでしょう。
よってその州内居住者と、州外出身者とでは授業料が違ってくるのです。結果として州外から来る人は州内居住者より2倍以上も高い授業料を支払うこともあります。
いくつか年間授業料の例をご紹介しましょう。その違いは約2倍になることもあります。
ロースクール名 | 州内居住者 | 州外出身者 |
---|---|---|
University of Connecticut | 約324万円 | 約656万円 |
City University of New York | 約165万円 | 約274万円 |
University of the District of Columbia | 約129万円 | 約259万円 |
このように、州内居住者は格安で授業を受けることができるわけです。
ただここで、日本人がはたして州内居住者として入学できるのか疑問に思うかもしれません。
なぜなら、基本的にその州に住んでいるアメリカ人でなければ、要件を満たさないからです。
それではこの要件について詳しく見ていきましょう。
居住者枠に入るためには
州立大学や市立大学において州内居住者として学費を安く抑えるためには、その州の居住者として認めてもらう必要があります。
入学願書と共に大学所定の申請用紙と証拠書類を提出し、大学側から認可されなければ優遇を受けることはできません。
要件と最終判断は大学によって異なりますが、一般的には以下のすべてを満たす必要があります。
- 授業開始日から遡って最低1年間その州に居住していること
- 州外の居住地を放棄すること
- 今後も州内に居住し続ける意思があること
- 米国籍か永住権を持っていること
米国籍や永住権を持っている日本人はあまりいません。
しかし就労ビザで合法的に米国滞在している日本人であれば、居住者枠として優遇を受けることができるロースクールはいくつも存在します。
ニューヨーク市立大学ロースクールやルイジアナ州立大学ロースクールはその一例です。
The following is a list of the visa categories of non-immigrant aliens who under federal law have the capacity to make New York State or New York City their domicile and therefore may qualify for the resident rate of tuition if they otherwise meet the requirements:
- A Ambassador, diplomats and certain other foreign officials and their families
- E Treaty trader/Treaty investor, spouse, and children
- G Certain government or international organization officials and their families
- H-1B Temporary worker in specialty occupation
- H-1C Temporary worker performing professional nursing services
- H-4 Spouse or children of alien classified as H-1B or H-1C
- I Representatives of foreign information media and their spouse and children
- K Fiancé(e) or Spouse of a U.S. citizen and dependent children
- L Intra-company transferee (such as managers who have worked abroad for a branch of a U.S. firm) and their spouse and children
- N Parents and children of certain officers and employees of international organizations who were in turn granted permanent residency as special immigrants
- O Aliens who possess extraordinary ability in the sciences, arts, education, Business or athletics, motion pictures or television
- R Religious workers and their spouse and children
- S Crime witnesses and their spouse and children
- T Victims of severe forms of human trafficking
- U Victims of serious crimes
- V Certain spouses and children of lawful permanent residents who have a relative petition filed on their behalf before December 21, 2000 which has been pending for at least three (3) years
このようにニューヨークの場合、日本人がよく取得する就労ビザであるEビザやH-1Bビザをはじめ、その家族ビザであるH-4も居住者枠の要件に当てはまります。
なお、学生ビザや観光ビザで滞在している場合は、州内居住者として認められません。以下の注釈をご覧ください。ニューヨークの場合です。
The following visa categories of non-immigrant aliens do not qualify for the resident rate of tuition:
- B Temporary visitors for business or pleasure
- C Visitors in transit
- D Crewmen
- F Academic students
- H-2 Temporary workers performing special services
- H-3 Trainees
- H-4 Families of H-2 and H-3 visa holders (Note: H-4 family of an H-1B or H-1C are eligible)
- J Exchange visitor (student, scholar, professor)
- M Vocational students
- P Athletes, group entertainers, reciprocal exchange programs
- Q Participant in international cultural exchange programs
- TN Temporary workers under NAFTA Trade Agreement
学生ビザのF、観光ビザのBのようなビザでは要件を満たさないわけです。
また、州内居住者枠としての学費はメリットが大きいため、大学による審査があります。
要件や判断基準は大学によって異なり、ケース・バイ・ケースです。事前の情報収集が大切になります。
まとめ
以上のように、学費が安くても価値の高い教育を提供するロースクールはたくさんあります。
高額な授業料を見て諦める前に、州立大学の州内居住者枠を検討してみてはいかがでしょうか。
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