英文契約書の簡単なコツ まとめ9選★おすすめ★

こんにちは、リッキー徳永(@ricky7co)です。

英文契約書はグローバル社会において必要不可欠になっています。

もはや弁護士だけのものではなく、ビジネスパーソンやフリーランスの方たちも基本を知っておいて損はありません。

というわけで本記事は、『おすすめ 英文契約書の簡単なコツ まとめ9選』について書きたいと思います。各記事の詳細はリンクからどうぞ。

★おすすめ★ 英文契約書の簡単なコツ まとめ9選

本記事では、英文契約書のコツについて書いた記事を、要約してまとめました。

また、実際の記事のリンクも載せてありますので、より詳しくお読みいただけます。

1. 使ってはいけない!? 英文契約書の shall は要注意?

日常会話でしたら一つの単語に神経を使う必要はありません。

しかし契約書となると時には注意が必要です。

そのひとつに、よく見るshallという単語。これは実はくせ者です。英単語一つとっても、議論がエンドレスになることもあります。解釈がどうにでもとれたり、用法がいくつもあったり、それは日本語と同じですね。

英文契約書で使用されるshallは、「~しなければならない」という解釈が一般的です。

しかし僕が見る限りその使いかたが間違っていたり、ほかの意味にとれることもあります。

最高裁判所をはじめ、アメリカの判例でもはっきりしていて、shallの意味そのものがとても曖昧だということを示しています。

Shallはmust(〜しなければならない)だけではなく、may(〜してもよい)とかwill(〜だろう)、そしてisというbe動詞の意味にもなります。

Shallを使うのをやめる動きは、アメリカでより加速していきます。

「〜しなければいけない」という契約書の基本である義務を表す単語は、mustを使うことによって、分かりやすさは格段に向上します。

👉使ってはいけない!? 英文契約書の shall は要注意はこちら

2. 英文契約書で能動態と受動態を使い分ける方法

英語には、能動態(英語でActive Voice)と受動態(英語でPassive Voice)があります。

見分け方は、能動態は「主語」+「動詞」+「目的語」。受動態は少し長くなって、「能動態の目的語」+「beと過去分詞」+「byと能動態の主語」。

能動態:The court dismissed the appeal.

受動態:The appeal was dismissed by the court.

英文契約書やビジネス文章では、以下の理由から、受動態よりも能動態のほうが優れているとされています。

  1. 単語数が少なくなり、シンプルで読みやすくなる。
  2. 時系列的順番が正しく反映される。
  3. 英語の基本構文に沿っているため、読み手が予期している「主語が動詞のアクションをおこす」ことになる。
  4. 文章がよりリアルで現実味がでる。

時には例外として受動態を使う必要が出ることもあります。それは主語の人物や対象が分からない場合です。

例:The document was sent immediately.

👉 英文契約書で能動態と受動態を使い分ける方法

3. 国際取引の英文契約書の基本

英文契約書は種類が豊富ですが、一般的な契約書の構成はだいたい決まっています。

  • 契約書名(タイトル):一番上に、どういう契約かを記載します。守秘義務契約であれば、Non-Disclosure Agreementと書きます。
  • 頭書:契約日、当事者名、会社住所など。契約が有効となる日を指定するか、指定しない場合は通常サインをした日。
  • 前文:Whereas clauseというもの。Whereasという単語は英文契約書独特のものです。意味はあまり気にする必要はないです。この前文自体に権利義務は発生しません。契約の背景や前提、目的等を記載します。
  • 条項:実際に当事者の権利義務を記載します。一般条項は定形があり、英文契約書特有のものもあります。Force Majeure (不可抗力)はもはや英単語ではないですね。でも契約書にはほぼ必ずでてきます。

英文契約書のテンプレートはよく出回っているものがあり、それらを使用することも多いです。

ただし、一方に有利な内容になっていたり、ビジネスの内容にそぐわないものもよく見受けられます。

👉 国際取引の英文契約書の基本はこちら

4. 実はシンプル!英語の法律用語 (Legalese)がNGな理由はここにあった

Legalese [リーガリーズ] (法律用語)とはなんでしょうか。

簡潔に言うと、普段使わないような難解な文体法律用語。

アメリカでは伝統的にこの難解な法律用語と法律英語が使われてきていて、現在でも多用されています。

この法律用語の反対が、Plain English (分かりやすい英語)です。

MEMO:僕は個人的にも、このPlain Englishを使うべきだと思いますし、アメリカの法律業界においてもその方向にシフトしているトレンドになっています。

Legaleseを使うことによるメリットはほとんどありません。

結果的に、契約書やビジネス文書の本来の目的である、コミュニケーション自体ができなくなってしまいます。

文書の目的は何かを伝えるもの。難解な言葉や混乱する言い回しはNGです。

👉英語の法律用語 (Legalese)がNGな理由はこちら

5. これ知ってる?英文ビジネス文書の標準形式は日本とはこんなに違う!

英語でビジネスレターやメールを書くとき、いくつかのシンプルな標準形式を知っていると一歩先を行くことができます。

アメリカで使わている日付は、月/日/西暦の順番です。西暦は一番最後にきます。

例えば2019年6月1日ですと、June 1, 2019となります。これが一番正式で間違いがなく好まれる形式。

その他にもフォントの選び方、件名の付け方、書き出しと読みての名前の呼び方なども形式を知っているととてもいいです。

標準形式はすぐに使えて多大な効果を生み出します。

世界中どこでも使えるツールとして、ぜひ活用してみてください。

👉英文ビジネス文書の標準形式は日本とはこんなに違う!はこちら

6. 実はコレもだめ!?英文ビジネスレターでやってはいけない6つのこと

英語でビジネスレターやメールを書くとき、やりがちだけと注意しなければいけないことがいくつかあります。

その6つをご紹介。

これらのシンプルなポイントをおさえておけば大きなミスを避けることもできます。

  1. フォーカスがずれる。一番伝えたいことを遠慮がちに本文真ん中にさりげなく入れたりしてはいけません。簡潔に伝えましょう。
  2. 複数のリスエストを入れる。一つの文書でリクエストはできるだけ一つで。もしくは、リストをつけて視覚的に分かりやすくしましょう。
  3. 不適切なスタイル。英文ビジネス文書は短く簡潔に。意味のない定型文もNGです。
  4. ケアレスミス。文法やスペリングなど、読み手はすぐに気づくもの。信用にも関わるので注意しましょう。
  5. 情報を隠す。要点が複数あるときは、同じセンテンスに入れないで分けましょう。
  6. 情報を省く。相手からの質問にはすべて答えるようにして、必要とされる情報は網羅しましょう。

グローバルで使われる英文文書をいつも目にしますが、実は英語の上手さはさほど重要ではありません。

実は書く人のアウトプット力と言語化能力次第で、本当に伝わる英文は簡単に作ることができます。

👉実はコレもだめ!?英文ビジネスレターでやってはいけない6つのことはこちら

7. シンプルなのにすぐ使える!英文ビジネスレター・メールの6つのコツとは?

英語でビジネスレターやメールを書くとき、いくつかのシンプルなポイントをおさえておけば大抵大丈夫です。

ビジネス文書を上達するにはとにかく書くことです。失敗しないようにするコツをご紹介。

A. 文書のメインゴールを把握

読み手のことを考え、コミュニケーションとして文書を書きましょう。

英文で大切なのは、明確に書いて文書の目的を確実に果たすことです。

日本語でやりがちな曖昧な表現は避けましょう。

難しい単語を使う必要はないので、一文は簡潔に短くしたほうが読み手に好まれます。

B. 与える印象も大切に

英語においては”you”を常に念頭において、Thank you for…やYou might enjoy,,. などを使いましょう。

自分ことばかり、”I”を連発しないようにするのがコツです。

グローバルな感覚ではプロフェショナルな関係性がとても大切です。

C. 記録として残す

アメリカは特に裁判沙汰で有名ですが、ビジネス文書も記録として残す役割があります。

あとから誰が読んでも理解できる内容にするとよいでしょう。

また、メールは常に誰かに転送されることを想定して書かなければいけません。

D. 読み手にフレンドリーに

相手の立場に立って読みやすいというのが前提です。

あたかも読み手と会話をしているかのように、簡潔に書きましょう。このことを心がけるだけでだいぶ文章が変わってきます。

E. 個性

英文ビジネス文書におけるトーン(語調)はとても大切です。

硬すぎる内容や上から目線の書きぶりだと時には嫌われてしまうことも。

ほどよくリラックスした内容で相手が読めると良いでしょう。

F. プロフェッショナル感

欧米はカジュアルといいつつも、プロフェッショナルとしての文書はしっかりしています。

あくまでビジネスの場で読まれることを念頭におきましょう。

要求をあまり直接的に書くと唐突すぎるので、さじ加減も必要です。

👉シンプルなのにすぐ使える!英文ビジネスレター・メールの6つのコツはこちら

8. 英文契約書のフォント

英文契約書で使われる一般的なフォントはCalibriです。

ほかにはTimes New RomanやArialも読みやすいのでよく使われます。

フォントにもグローバルスタンダードがあり、読み手のことを考えて選ばなければいけません。

👉英文契約書のフォントはこちら

9. 英文契約書で大文字を使ってはいけない理由

英文契約書で、いくつかの条項だけ全部大文字で書かれているのを見たことがあると思います。

これは重要事項から大文字にして目立たてようという意図があります。

しかし読みにくいことは明らかです。

歴史的背景として、昔はタイプライターしかなかったので、文字を目立たせるには大文字にするか下線を引くかしか方法がありませんでした。

いまでは太文字や斜体などいくらでも方法があります。

よって読みにくい大文字を使う必要はないのです。

目立たせようとして大文字にしても、逆に読みにくくするだけでほかにメリットはないと考えたほうが良いと思います。

太文字や斜体を使うほうが読み手にとって親切なのです。

👉英文契約書で大文字を使ってはいけない理由はこちら

英文契約書の簡単なコツ9選 まとめ

本記事は、『おすすめ 英文契約書の簡単なコツ まとめ10選』について書きました。

英文契約書に関する僕なりの考え方と使い方、実際の体験をもとにしています。

読者の皆様のお役に立てれば嬉しいです。