英文契約書で大文字を使ってはいけない理由

こんにちは、リッキー徳永です。

英文契約書では、しばしば大文字だらけの条項が見受けられます。

これは確かに目立つのですが、読みにくいことは明らかです。

昔から大文字だけで文章を書くことがなされてきましたが、今は避けるべきことになっています。

歴史的背景

昔はタイプライターで文章を打っていて、文字を目立たせるときにはアンダーラインを引くか、大文字にするかしか方法がありませんでした。

現在はパソコンを使い、太文字や斜体、フォントを変えることもできるので、とても読みにくい大文字の文章を書く必要はないのです。

下の例をご覧ください。読みづらさの違いがはっきり分かります。

読みづらい大文字の文章

UPON FINAL PAYMENT, WHEN ENTIRE PURCHASE PRICE HAS BEEN PAID IN FULL, BUYER AGREES TO PROVIDE SELLER WITH THE TITLE(S) AND/OR DEED(S) TO THE LAND. SELLER FURTHER AGREES TO RELINQUISH ANY AND ALL CLAIMS TO THE LAND. BUYER AGREES TO REMOVE SELLER FROM ANY LIABILITY WITH REGARD TO ISSUES THAT ARISE AFTER THE DATE OF THE TITLE TRANSFER.

通常のフォント

Upon final payment, when entire purchase price has been paid in full, Buyer agrees to provide Seller with the title(s) and/or deed(s) to the Land. Seller further agrees to relinquish any and all claims to the Land. Buyer agrees to remove Seller from any liability with regard to issues that arise after the date of the title transfer.

つまり、目立たせようとして大文字にしても、逆に読みにくくするだけでほかにメリットはないと考えたほうが良いと思います。

太文字や斜体を使うほうが読み手にとって親切なのです。

まとめ

英文契約書だけではなく、ビジネスレターやメールでも、読み手が読みやすい書体を使うことは基本だと思います。

アメリカの伝統的な作法として未だに読みにくい大文字だらけの契約書が見受けられますが、今後は減っていくことを期待しましょう。